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■ 切らずに治る! 


最新治療いぼ痔注射療法


痛み・費用・入院期間
患者の負担大幅減!
その秘密を、専門医が詳しく解説します。


くにもと病院 国本正雄・安部達也・鉢呂芳一 著  2006.02.26 発行  

ISBN 4-89295-530-2 C2077 四六並製・144頁・定価 1430円(本体 1300円)

 

はじめに

いぼ痔

 人間と痔の関わりは古く、紀元前1600年頃の「目には目を、歯には歯を」で有名なハムラビ法典には、「痔の治療代」が定められていたほどです。
 痔は歴史上の高貴な人も悩ませました。「朕は国家なり」で有名なフランスのルイ14世は、国内外に大いなる威光を示したことから「太陽王」とも称されていましたが、そんな絶対君主であった彼を悩ませた病が痔の一つである痔瘻でした。彼は、1686年、48歳のとき、王室外科医でもあるフェリックスの執刀による手術を受けています。
 彼は当時、オランダなど周辺諸国の連合軍との戦争を計画しており、まずは自分の悩みを解消し、戦に臨もうと考えていたのかも知れません。
 日本では、豊臣秀吉の子飼いの猛将、加藤清正も「痔主」でした。清正と言えば「虎退治」で有名ですが、この猛将でも退治できなかった手強い相手が「痔」だったのです。清正の痔は痔の中でももっともポピュラーな「痔核」で、その症状はかなりひどかったとのことです。一度トイレに入るとなかなか出られず、痔との戦いはときには一時間にも及んだそうです。
 さらに、文豪・夏目漱石の未完の大作「明暗」は、「医者は探りを入れた後で、手術台の上から津田をおろした」と、主人公が痔の手術を受けているところから始まりますが、これは漱石自身の苦痛の体験をそのまま生かした書き出しになっています。
 このように、人間は昔から痔に悩まされてきました。はるかかなた紀元前1600年バビロニアの時代から現在まで、痔に悩む人はいっこうに減少する気配がありません。それどころか、現代人の痔に対する知識はまだまだ不十分で、自分が苦しんでいる痔が「どんな痔」なのか、知らない人が多いのが現状なのです。
 現在、潜在的な痔主を入れると、日本人の約40%が痔を持っていると推定されます。痔が虫歯に続き「第二の国民病」と言われるわけです。
 では、なぜ人間だけが痔になるのでしょうか?
 以前は、「人間が立って歩くようになったせい」と言われてきました。しかし、現在は「トイレを我慢するのは人間だけ。便意を我慢しているうちに便秘になり、その結果痔に苦しむようになった」という説が有力になっています。
 いずれにせよ、人間は有史以来、痔に苦しんできました。しかも現代人は、様々な環境から、ますます気ままに排便できない状況にあります。
 痔は、人間が人間として生活する以上、避けられない文明病なのかも知れません。

 とはいえ、やはり痔主にとって、痔との戦いはつらいものです。
 本書は、苦しんでいる痔主さんに少しでもお役に立てればという意図で執筆しました。
私は肛門の専門医として、一人でも多くの痔主さんによくなって欲しいと日々治療、研究を進めています。そんな中、痔の中でももっともポピュラーな「痔核」に、特効薬とも呼べる治療薬が開発されました。これまで手術が必要だった重度の痔核に、注射をするだけで痔核が縮小するという優れものです。この特効薬(ジオン注)については、鉢呂芳一先生にくわしく説明していただきます。
 また、肛門科の医師として見過ごせないのが、最近「便漏れ(便失禁)」が密かに社会問題化していることです。介護の世界では、介護者のもっとも大きな負担は「下の世話」だといいます。にもかかわらず、書店に並んでいる書籍を見ても、介護の本で項目の一つとして取り上げられる程度で、医学的に取り扱っている一般専門書はほとんどありません。私はそこに着目し、便失禁の専門医である安部達也先生に執筆をお願いしました。
 
 本書は、「痔主のための本」ですが、ひるがえれば「肛門全体に関する本」ともいえます。
 他人にお尻の穴を診せるのは、誰でも恥ずかしいものです。しかし、恥ずかしいからと言って診せずに放っておいて、後で取り返しの付かないことになってしまっては遅いのです。
 肛門科は怖いところではありません。痔の方も、便秘の方も、便漏れの方も、お気軽に診察に来ていただき、適切な治療で快適な排便生活が送れることを願ってやみません。

国本 正雄

 

目 次

    はじめに


■  第1章 最新の治療法「ジオン注」


      私の「痔」体験
      痔のメカニズム
      内痔核と外痔核
      現在主流の手術療法
      ジオン注ってどんな治療法?
      患者からの評判は上々
      どうやって治療するの?
      合併症の危険性はどのくらい?
      副作用、再発はあるの?
      もし再発したら


■  第2章 どうして人間は痔になるのか


      痔を知ろう
      痔は人間の宿命?
      動物も痔になるの?
      軽度の内痔核治療
      裂肛の主な原因は便秘
      裂肛の治療はまず食事の見直しを
      手術が必要な慢性裂肛
      痔瘻は肛門の細菌感染
      痔瘻も手術が必要
      痔瘻と間違いやすい疾患あれこれ
      過去の治療の後遺症にお悩みの方へ


■  第3章 健康な生活はおしりから


      痔の「予防医学」
      便秘は痔の大敵
      下痢も痔の大敵
      肛門の健康を守る食物繊維
      くさいウンチは健康の危険信号
      運動のすすめ
      便意を我慢しないこと
      痔と闘う自然治癒力
      痔主にならない生活のすすめ


■  第4章 肛門科は怖くない


      肛門科へようこそ
      肛門科へ行こう!
      痔の診察ってどうするの?
      肛門科の診察器具は小さいけれど優れもの
      信頼できる肛門科医とは?


■  第5章 日本初の「便失禁外来」


      便漏れは予防も治療も可能です
      便漏れとは?
      排便システムの流れ
      正常の排便とは?
      便失禁の程度を確認しよう
      便失禁の原因はこうして判明します
      便失禁の原因はさまざま
      程度と原因にあった治療を選びます
      便失禁を予防しよう
      介護の観点から見る便失禁



    最後に
    参考文献


 

最後に

 医学の進歩、治療技術の向上により、どの病院でも「可能な限り患者の負担を小さく」する方向で治療が提供されています。この場合の負担とは、「痛み」はもちろんそうですし、何かと忙しいご時世ですから「入院期間」もそれにあたります。入院期間が減少すれば、当然「経済的」な負担も小さくなるわけです。
 肛門科の治療ももちろん例外ではありません。「痛み」「入院期間」「経済的負担」これらをすべて軽減し、なおかつ治療予後も順調な治療法「ジオン注」は、その典型例として、自信を持ってご紹介したいと思い、ここに一冊の本としてまとめさせていただきました。
 近年は、「患者が医者を選ぶ」時代です。インフォームド・コンセント(医者が患者に治療に関する十分な説明をし、それを十分に理解した上で患者が治療に同意すること)が義務化され、セカンド・オピニオン(1つの病気の治療に対し、複数の医師(病院)の意見を聞いて、患者が治療を決定すること)を利用する患者も増えています。もはや、「病気のことは医師に任せる」時代は終わったのです。
 そのために、医師は日々新しい治療法を研究し、治療技術を磨かなければならないと考えています。
 潜在的患者数を加えると日本人の40%が患者と言われる「痔」。放っておいても治ることが多いことから危機感を持っている方があまり多くないのが問題ですが、放っておくと取り返しがつかなくなることがあるのも、また「痔」なのです。
 「ジオン注」の開発のおかげで、痔の治療は大きく変化したと言えます。「切らなければ治らなかった痔」が「切らずに治る」ようになったのは、大きな進歩です。  しかし、忘れないで欲しいのは、痔の治療でもっとも大切なのは、「日常の生活」なのです。いくらジオン注で痔核が治っても、日常生活が乱れ、便秘や下痢を繰り返していれば、痔は再発してしまいます。逆に、規則正しい生活をし、便秘や下痢にならないような生活を心がけていれば、一生痔にならないことだって可能なのです。
 皆さん一人一人が「痔主にならない生活」を心がけ、おしりのことで悩まなくてすむ日々を送られることが、私の本当の願いです。

平成18年2月 国本正雄

 

読者の声

 

著者紹介

 著者 国本正雄(くにもと まさお) 

 

1954年室蘭市生まれ。札幌医科大学卒業後、同大第一外科学講座入局。市立室蘭総合病院外科医長、札幌いしやま病院副院長を経て、1991年旭川市に「くにもと肛門科」開業、2000年「くにもと病院」開設。現在、旭川医科大学臨床指導教授、日本大腸肛門病学会指導医・評議員、日本外科学会指導医等を務める。 著書に「なぜ笑うと便秘が治るの?」「人に聞けない痔の問題と解決」「いぼ痔注射療法」(ともにハート出版刊)「痔主にならない読本」「学校のウンチ君(共著)」(ともに北海道新聞社刊)「日本人の3人に1人は「ぢ」なんです」(ベネッセ)がある。 br>

 

著者ホームページ…国本病院のホームページ

 

 著者 安部達也(あべ たつや) 

 

1968年札幌市生まれ。旭川医科大学卒業。国立がんセンター東病院研修医、医療法人恵佑会札幌病院外科を経て、現在、「くにもと病院」に医師として勤務。 日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医。

 

 著者 鉢呂芳一(はちろ よしかず) 

 

1970年旭川市生まれ。札幌医科大学卒業後、同大第二外科学講座研究生。道立北見病院、国立療養所帯広病院、市立札幌病院救命救急センター、道立釧路病院、静内町立病院を経て、現在、「くにもと病院」に医師として勤務。 医学博士、日本外科学会専門医、日本胸部外科学会認定医、日本心臓外科学会専門医。

 

 

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